
ご来賓の皆様、関係者の皆様、そして日中文化芸術界関係者、メディア関係者の皆様:
本日はご多用の中、「LBEアート大展・グローバル巡回展 日本初展」の開幕式にお集まりいただき、誠にありがとうございます。
大阪文化館・天保山 常務館長の斉藤浩宇と申します。
本展は、中国発のLBE(ロケーション・ベースド・エンターテインメント)アートプロジェクト:東方ファンタジアが、初めて日本に上陸する記念すべき展覧会であり、テクノロジーと文化、過去と未来をつなぐ画期的なイベントです。
今回の展覧会では、最先端のVR、AR、XR技術を駆使し、敦煌莫高窟や秦の兵馬俑、シルクロード、ジャイアントパンダなど、中国五千年の文化遺産を、かつてない没入型デジタル体験としてご紹介します。
さらに、宇宙や未来社会を舞台にした体験ゾーンも設けており、皆様に過去・現在・未来を一体で体感いただける構成となっております。
特に注目すべきは、国際的に著名なアーティスト・王小慧氏の作品が、本展で大空間VRとして初公開されることです。伝統文化IPとバーチャル・エコロジーを融合し、「人と自然の共生」という東洋の哲学を、没入型アートとして体感できる貴重な機会となります。
しかしながら、ここで皆様にご説明とお詫びがございます。
実は現在、大阪文化館の4階・5階の展示フロアを含む広範なスペースが、日本文化庁の後援による「大阪・関西国際芸術祭」に提供されており、今回の展覧会に使用できるスペースが非常に限られております。
また、大阪・関西万博の準備が進む中、消防・警備などの安全基準の審査が非常に厳格化されており、使用許可の取得に通常より長い時間がかかっております。
そのため、今回は縮小規模での開催となってしまったこと、心よりお詫び申し上げるとともに、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
とはいえ、私たちは決して立ち止まりません。
大阪市役所・港区区役所・大阪港湾局など多くの行政機関のご支援、さらに大阪駐中国総領事館のご後援をいただき、今後の展開に向けて前向きに調整が進んでおります。
さらに、日本最大級の屋内エンタメ企業「Round One(ラウンドワン)」や、全国規模のショッピングモール運営企業とも協議を進めており、北海道から沖縄まで、日本全国にこの展覧会を展開する可能性も視野に入れております。
最初の一歩は常に難しいものです。特に慎重な姿勢が根付く日本市場において、こうした新しい表現を受け入れていただくには時間も努力も必要です。
しかし、世界の注目が集まる大阪・関西万博のタイミングで、この日本初展が大阪文化館で実現したことは、大きな意味と価値を持つと、私は確信しております。
この展覧会は、単なるアートとテクノロジーの融合ではなく、日中両国、ひいてはアジアの文明が対話し、共に未来を描くための「デジタルな橋」となることでしょう。
最後に、上海王小慧美術館、王先生、肖館長をはじめ、中国から来日したLBE制作チームの皆様に深く感謝申し上げます。また、ご来場くださったすべての皆様、開催に尽力してくださった関係者の皆様にも、心より御礼申し上げます。
この展覧会が、大阪から世界へ、文化と創造の新たな波を生み出すことを祈っております。
本日は誠にありがとうございました。

