交流の輪を広げ、文化の源を永続

長年、広島に根をつけ,書や漢字文化を通じて日中友好や国際文化交流に努めている広島国際書芸交流会が11月2日、岡山県へ開催中の「大シルクロード展」の観覧と備前市にある日本遺産ー特別史跡-旧閑谷学校(孔子廟)への研修ツアーを実施した。

午前は岡山県立美術館で、東洋と西洋を結ぶ、古代から重要な交流、通商ルートであり、多様な民族や文化融合が生まれたシルクロード,今回は世界遺産認定後、中国国外で初めて行われる大規模展で、西方や北方の香り高い遺宝の数々、日本との縁も深い唐時代の名品、仏教美術の優品を観覧した。

午後3時頃、一行は備前市からの招待を受け、備前市市役所を訪れ、備前市の吉村武司市長に表敬訪問をした。市長が市役所の入り口で交流会の広島からのみなさんを出迎えて、3階の接待室へ案内した。

吉村市長は備前市の歴史文化、市民の社会生活現状などを紹介し、特に備前地元出身のプロ野球選手で、現在アメリカのニューヨークの野球チームドジャースで活躍中の山本由伸さんの話しをし、広島からの参加者たちは興味津々に聞いていた。

続いて、広島国際書芸交流会代表馬仁武は自分作詞した言葉と中国の成語を書でパフォーマンスした。 馬先生は「今日は備前市を訪れることができ、吉村市長にお会いできて、ほんとうに嬉しかった。備前市は日本四大の古代文化の発祥地の一つであり、それに日本独自の美意識-侘び寂びという質素で美しい備前焼の古里であり、また山紫水明、風光明媚な地でもある、これからは備前市との国際的な文化交流を続けたい」と、吉村市長に感謝の意を表し、書いた二枚の作品を備前市と市長に寄贈した。

表敬訪問をした後、研修団一行は国の特別史跡、国宝指定された日本最古の公立学校-旧閑谷学校へ移動。到着後、専門ガイドの案内と説明を受けながら、約350余年の国宝の講堂や孔子を祀る聖廟、中国山東省、孔子の故郷曲阜から移植した楷の樹などを見学し、夜6時に、今年初めてのライトアップが開始し、深秋の夜空、光に映えた楷の巨木、なんともいえぬ幻想的な光景、来場の人々を魅了した。